おおっ、今日の新聞書評欄で唯一気になった本は末國善己さんが評者となっている! おとといの『新選組の料理人』で解説を書いていた方。機縁にこころが騒ぐ。
コロナ禍の今に相応しい医療ミステリーらしい。科学の二面性、幸不幸のどちらにも導く可能性をどう扱うかは人間次第。さらに・・・
新型コロナという危機を前に恐怖や感情が優先され、論理性が等閑視されている現状への批判とも読めるのである。
末國善己・評
本作は小説だから、やりたい放題できるといってしまえばそれまでだが、リアリティあればこそ読者に響くのは事実。もしかすると現今の日本の政治家スタンスさえも動かせるか、そんな読み方も出来るのかもしれない。さらには、コロナ禍の終息後になって振り返って読む愉しみも・・・それは今の政治手腕次第。読書にはさまざまな楽しみ方があっていい。
最近の読書10冊(予定を含む)
- サン=テグジュペリ Saint-Exupéry R.M.アルベレス(著)中村三郎(訳)1998年改訂版
- においのカゴ 石井桃子創作集 大西香織(編集)
- 日本美術のことばと絵 玉蟲敏子(著)角川選書571
- 考える江戸の人々 自立する生き方をさぐる 柴田純(著)
- だまされ屋さん 星野智幸(著)
- 日本幼児史 子どもへのまなざし 柴田純(著)
- 雪の森のリサベット アストリッド・リンドグレーン(作)イロン・ヴィークランド(絵)石井登志子(訳)
- 子どもらしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2021年2月号/らしさについて考える③)
- ブリキの卵/この世は少し不思議 恩田陸(著)「タマゴマジック」所収・河北新報出版センター発行
- 分断を超えるハンセン病文学の言葉(執筆)木村哲也(『図書』岩波書店定期購読誌2021年2月号)