おおっ、今日の新聞書評欄で唯一気になった本は末國善己さんが評者となっている! おとといの『新選組の料理人』で解説を書いていた方。機縁にこころが騒ぐ。
コロナ禍の今に相応しい医療ミステリーらしい。科学の二面性、幸不幸のどちらにも導く可能性をどう扱うかは人間次第。さらに・・・
新型コロナという危機を前に恐怖や感情が優先され、論理性が等閑視されている現状への批判とも読めるのである。
末國善己・評
本作は小説だから、やりたい放題できるといってしまえばそれまでだが、リアリティあればこそ読者に響くのは事実。もしかすると現今の日本の政治家スタンスさえも動かせるか、そんな読み方も出来るのかもしれない。さらには、コロナ禍の終息後になって振り返って読む愉しみも・・・それは今の政治手腕次第。読書にはさまざまな楽しみ方があっていい。
最近の読書10冊(予定を含む)
- 春の宵(著)クォン・ヨソン(訳)橋本智保/韓国女性文学シリーズ4
- アジの味(著)クォン・ヨソン(訳)斎藤真理子(頭木弘樹編『絶望書店』所収)
- ゆるく考える(著)東浩紀 (河出文庫)
- 他所者の神戸(執筆)尾原宏之(『図書』岩波書店定期購読誌2021年6月号)
- 実力も運のうち 能力主義は正義か? マイケル・サンデル(著)鬼澤忍(訳)
- 「僕ら」の「女の子写真」から わたしたちのガーリーフォトへ 長島有里枝(著)
- 未確認ハンバーグ弁当(作)日向理恵子/日本児童文学2021年5・6月号
- 雲と空のはざまで(執筆)大河原 愛(『図書』岩波書店定期購読誌2021年5月号/巻頭)
- お探し物は図書室まで 青山美智子(著)さくだゆうこ(羊毛フェルト)写真(小嶋淑子)装丁(須田杏菜)
- 三の隣は五号室 長嶋有(著)中公文庫