twitterで羊の本屋@hitujinohonya さんが紹介されていたのが心に残って、図書館の倉庫に眠る一冊を出してもらった。羊の本屋さんは子どもに向けて「助けは求めて」と言うことがしっかり書かれている本だと仰せだが、幼い5歳のリサベットちゃんが助けを求めて叫ぶシーンに、絵は無いのだ。その場面でわたしは思ってしまった。わたしは(羊の本屋さんみたいに)幼児の気持ちになって読む心も亡くしてるし、そのシーンを描かないイロン・ヴィークランドさんの思いも汲み取れない、ただのオヤジなんだなあ、と。
でも敢えて記録しよう。絵本好きといいながら、子どもの気持ちを忘れてしまっていることに気づかせてもらえたことは、きっと幸いにちがいない。ありがとう。アストリッド・リンドグレーンさん、イロン・ヴィークランドさん、そして羊の本屋さん!
最近の読書10冊
- 映画にしなければならないもの(INTERVIEW)瀬々敬久・佐藤健・阿部寛/キネマ旬報2021年10月上旬号
- 小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌/回顧展公式カタログ兼書籍
- シンポジウム「明日に向けて、何をどう書いていくか」日本児童文学者協会2021公開研究会/案内リーフレット
- 「ぞうもかわいそう」再びー『かわいそうなぞう』の虚偽(筆)長谷川潮/『日本児童文学』2021年9・10月号特集「伝える」を問い直す
- レイシズムを考える(編)清原悠
- 咀嚼不能の石(筆)古矢旬/『図書』岩波書店定期購読誌2021年9月号巻頭
- 読書の敵たち(筆)大澤聡/『図書』岩波書店定期購読誌2021年9月号所収
- 宵の蒼(著)ロバート・オレン バトラー(訳)不二淑子/「短編画廊 絵から生まれた17の物語」所収 (ハーパーコリンズ・フィクション)
- 木村素衞――「表現愛」の美学 (再発見 日本の哲学)(著) 小田部胤久
- たまごのはなし(作・絵)しおたにまみこ