我レ怪ヲ愛ス、とのたまう北村太郎さんの絵が好き、わたしは。
基本、イヌ派のわたしであってもネコ絵やネコ写真には惹かれる。それ以上の収穫は「猫に名前をつける」というT・S・エリオットの詩を真に受けて猫には3つの名前が必要と信じる人がいるという現実。へええ。以下は、そのエリオットの詩の北村訳。
猫にゃー三つの名前がぜったい必要なんだよ、どんなやつでもさ まず、家族が毎日つかう呼び名だ(中略)いっぷう変わって、もっと威厳のある名前がさ でなきゃ、どうしてしっぽをぴんと立てていられる?(中略)そのうえに、第三の名前がまだ残ってるぞ (中略)猫じしんは知ってて(中略)深みのある謎めいた驚くべき名前についてさ
そうして北村自身は実際に愛猫にいくつかの愛称をつけていた。そしてこう語っている。
単一の名前でなく、多くの名前で呼ばれるのは、その主体がいかに豊かな愛につつまれているかという証左であって、このことは人間界の男女の愛の世界にひき比べて考えれば、容易に理解されるところであろう。
最近の読書10冊(予定を含む)
- 縄文を創った男たち~信長、秀吉、そして家康~(上巻)by さくや みなみ (著), みづ (イラスト)
- 古い玩具 : 福田晋雑文集
- 風の生活 kaze no kurashi(佐々木幹郎詩集)
- 江古田文学63号●特集「天才 左川ちか」●日本大学藝術学部 発行
- お葬式 死と慰霊の日本史お葬式 (著)新谷 尚紀
- 内なるゲットー Le Ghetto intérieur (著)サンティアゴ・H・アミゴレナ(訳)齋藤可津子
- 森鷗外:於母影研究 (慶応義塾大学国文学研究会/編)
- マルジナリア(著)エドガー・A・ポオ(訳)吉田健一(創元選書135)
- 宝石の国 第1巻(アフタヌーンコミックス)
- 【続編/第3回を読む】Momo ミヒャエル・エンデ(NHK 100分で名著)