著者の第2作。掲げた写真は表紙じゃなくて扉のウラと目次の見える見開きページ。扉の用紙が透過しているのがミソ。ウラから見ても「穴」は「穴」というだけの話。だから、その下にみえる著者名は当然、鏡文字状態。思いきって、この仕掛けにあわせて著者名も見直したら面白かったのに。。。というのは小説の楽しみ方として異端そのものだろうが。
おい、内容について書けよ、という声が聞こえたりもしそうなので一言だけ書こう。改行少なめの文章を連ねて、ハッピーエンドでもなければ、かといってアンハッピーでもなく、平凡な日常のように見えて、非凡なのに共感してしまう部分も含んだ日常。そんな小山田浩子節になっていると思う。
最近の読書10冊
- 迷子の魂(絵本)Olga Tokarczuk(作) Joanna Concejo(絵)
- 男らしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2020年12月号/らしさについて考える②)
- 杜甫の作った冷やし麺(執筆)興膳宏(『図書』岩波書店定期購読誌2020年12月号)
- 東洋堂古書目録 令和2年秋号
- しろいみつばち きくちちきの絵本(暮しの手帖Winter 2020-21 特別付録)
- 和歌史 なぜ千年を越えて続いたか(角川選書)
- おふろでちゃぷちゃぷ 松谷みよ子(文) 岩崎ちひろ(絵)
- 宮津昭彦集 自註現代俳句シリーズⅠ期16
- 永遠の緑 浅田次郎著 KEIBA CATALOG vol.18
- 英語発達小史(岩波文庫)H.ブラッドリ著 寺澤芳雄訳