最近、女らしさとか学校制服を話題にしたばかりなのでタイムリーな新刊に遭遇で期待大。久しぶりぶりの図書館に感謝。目次を見ただけで、学校制服問題を余すところなく論じきっているやに窺える。
- 第一章 制服モデルチェンジの論理
- 第二章 制服誕生の舞台裏
- 第三章 制服自由、伝統校の矜持
- 第四章 制服復活で学校リニューアル
- 第五章 制服を作る側の戦略
- 第六章 制服の思想
実にたくさんの高校の実例とその校長や教諭等の声、少なからず学校史を紹介しているのは凄い。ただ、極めて残念な事実が発覚していることは強調しておかねばならない。本文を引用する。
今回、たいへん驚いたことがある。制服自由化高校、制服復活高校のリスト(第三章.第四章)を作成するにあたって、全国の学校に制服の有無、制服の種類を問い合わせたところ、回答拒否がいくつかあった。「職員会議ではかって決めます」という信じがたい対応もある。これら取材拒否、調査回答拒否は圧倒的に公立高校が多かった。(中略)こんなことで、生徒に「主体的に判断」する力を身につけさせることができるのか、と皮肉を言いたくなる。
嗚呼、先日ツイッターで呟いたばかりなので参考にここにも記録しておく。
《参考》新高校学習指導要領の問題点
- 「おばさん」がいっぱい(執筆)三辺律子(『図書』岩波書店定期購読誌2021年4月号/本をひらいた時)
- 七万人のアッシリア人 ウイリアム・サローヤン(著)斉藤数衛(訳)現代アメリカ作家集上巻所収1971年初版
- 季(とき)間中ケイ子(筆)ほか/日本児童文学2021年3・4月号 特集25年後の子どもたちへ
- カフカらしくないカフカ 明星聖子(著)
- 雪の練習生 多和田葉子(著)
- 物理の館物語(著者不明)/小川洋子『物理の館物語』参照(柴田元幸編『短篇集』所収)
- 『還れぬ家』『空にみずうみ』佐伯一麦(著)
- 十一年目の枇杷(執筆)佐伯一麦(『図書』岩波書店定期購読誌2021年3月号/巻頭)
- もっともらしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2021年3月号/らしさについて考える④)
- 【続】フランツ・ファノン『黒い皮膚・白い化面』小野正嗣(筆)NHK100分de名著