原作は1945年、邦訳版も1973年とロングセラーで、スイスのローカル風習を題材にした絵本。この本のおかげで舞台の村は有名に。作画のアロイス・カリジェさんも作者ゼリーナ・ヘンツさんから本書の画を依頼されたのを機に何作も共同製作し、国際アンデルセン賞画家に。
で、気になることがある。スイス辺境に居たヘンツさんはどうやって、同じく希少言語のロマンシュ語をつかう画家(当時は放浪から戦争を経て超貧乏?)のことを知り得たのだろう? 試みにカリジェさんの生誕地Trunとヘンツさんの在所Guardaのあいだのルートを検索してみた。ともにスイス南東の山間部にあるとはいえ距離にして最短125km、今の車で2時間半。(現在わたしがいる四国で考えると瀬戸内側から太平洋側へ一般道で移動する感じかと。)
二人の間にどんな接点があったのだろう。もしも、出遭っていなければ・・・と思うと奇しき縁しであることはまちがいない。(それにしても、わたしは何と暇人なのかと。。。)
- サン=テグジュペリ Saint-Exupéry R.M.アルベレス(著)中村三郎(訳)1998年改訂版
- においのカゴ 石井桃子創作集 大西香織(編集)
- 日本美術のことばと絵 玉蟲敏子(著)角川選書571
- 考える江戸の人々 自立する生き方をさぐる 柴田純(著)
- だまされ屋さん 星野智幸(著)
- 日本幼児史 子どもへのまなざし 柴田純(著)
- 雪の森のリサベット アストリッド・リンドグレーン(作)イロン・ヴィークランド(絵)石井登志子(訳)
- 子どもらしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2021年2月号/らしさについて考える③)
- ブリキの卵/この世は少し不思議 恩田陸(著)「タマゴマジック」所収・河北新報出版センター発行
- 分断を超えるハンセン病文学の言葉(執筆)木村哲也(『図書』岩波書店定期購読誌2021年2月号)