原作は1945年、邦訳版も1973年とロングセラーで、スイスのローカル風習を題材にした絵本。この本のおかげで舞台の村は有名に。作画のアロイス・カリジェさんも作者ゼリーナ・ヘンツさんから本書の画を依頼されたのを機に何作も共同製作し、国際アンデルセン賞画家に。
で、気になることがある。スイス辺境に居たヘンツさんはどうやって、同じく希少言語のロマンシュ語をつかう画家(当時は放浪から戦争を経て超貧乏?)のことを知り得たのだろう? 試みにカリジェさんの生誕地Trunとヘンツさんの在所Guardaのあいだのルートを検索してみた。ともにスイス南東の山間部にあるとはいえ距離にして最短125km、今の車で2時間半。(現在わたしがいる四国で考えると瀬戸内側から太平洋側へ一般道で移動する感じかと。)
二人の間にどんな接点があったのだろう。もしも、出遭っていなければ・・・と思うと奇しき縁しであることはまちがいない。(それにしても、わたしは何と暇人なのかと。。。)
- 「おばさん」がいっぱい(執筆)三辺律子(『図書』岩波書店定期購読誌2021年4月号/本をひらいた時)
- 七万人のアッシリア人 ウイリアム・サローヤン(著)斉藤数衛(訳)現代アメリカ作家集上巻所収1971年初版
- 季(とき)間中ケイ子(筆)ほか/日本児童文学2021年3・4月号 特集25年後の子どもたちへ
- カフカらしくないカフカ 明星聖子(著)
- 雪の練習生 多和田葉子(著)
- 物理の館物語(著者不明)/小川洋子『物理の館物語』参照(柴田元幸編『短篇集』所収)
- 『還れぬ家』『空にみずうみ』佐伯一麦(著)
- 十一年目の枇杷(執筆)佐伯一麦(『図書』岩波書店定期購読誌2021年3月号/巻頭)
- もっともらしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2021年3月号/らしさについて考える④)
- 【続】フランツ・ファノン『黒い皮膚・白い化面』小野正嗣(筆)NHK100分de名著