読書? と疑う思いは振り切って、初めて古書目録を採り上げる。定期的に送付いただいているだけで申し訳ない気持ちと、面白い珍本があるかなと興味一杯で1頁1頁を繰っている。その意味で季刊は適度な刺激になっている。今号で大注目は、金剛頂瑜伽蓮華部大儀軌という仏典解説書の鎌倉後期写本。解説によれば3丁目4丁目(3枚目4枚目の紙ということで頁にすれば裏表で4頁分)は日本大蔵経には載っていないとのことで、すこぶるレアもの。底本のことは紹介されていないから実物を手にするほかは確かめる術がない。価格は88万円。わたしは買えないし、東京神田まで観に行くことも大変だから、夢想するばかり。もしも、これが法華経関聯なら、関聯資料を根掘り葉掘りとしつこく探索しつづけることになるのだ。
古書目録の面白さはまたどこかで語りたい。
- 迷子の魂(絵本)Olga Tokarczuk(作) Joanna Concejo(絵)
- 男らしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2020年12月号/らしさについて考える②)
- 杜甫の作った冷やし麺(執筆)興膳宏(『図書』岩波書店定期購読誌2020年12月号)
- 東洋堂古書目録 令和2年秋号
- しろいみつばち きくちちきの絵本(暮しの手帖Winter 2020-21 特別付録)
- 和歌史 なぜ千年を越えて続いたか(角川選書)
- おふろでちゃぷちゃぷ 松谷みよ子(文) 岩崎ちひろ(絵)
- 宮津昭彦集 自註現代俳句シリーズⅠ期16
- 永遠の緑 浅田次郎著 KEIBA CATALOG vol.18
- 英語発達小史(岩波文庫)H.ブラッドリ著 寺澤芳雄訳