店主と客人の関係性とは思えない、古本熱愛者同士の語り合いが愉しい。タイトルが憎いんだよ。わたしも(漱石ではないが)その昔旅先で立ち寄った古本屋で『中勘助全集』を買ってしまって、持ち帰れずに宅配で送って貰ったことがある。そんな記憶が蘇った。
『「知の技法」入門』という哲学者の小林康夫と社会学者の大澤真幸の対談本を読んでいると、その中に「若いころに誰でもいいから一人全集を読むといい。(以下略)」というようなことが書かれていて・・・
清水裕也・談
全集を読むと良い、というのは小林秀雄もどこかで書いてたな・・・
山本善行・談
そうだ、そうだ、そうだよねえ、と共感しまくり。かれらの対談の傍らに居座ってしまったのであった。表紙以外の掲載写真は、お客さん清水裕也さんが撮っていた年代ごとの購入書籍の写真(の一部)。こういう記録もいいね。
- サニーちゃん、シリアへ行く 長有紀枝(文)葉祥明(絵)黒木英充(監修)
- 江戸の空見師 嵐太郎 佐和みずえ(著)
- その白さえ嘘だとしても 河野裕(著)階段島シリーズ第二作 新潮文庫書き下ろし
- indigo+ 赤崎チカ(著)Time is Art シリーズⅢ
- 古書店主とお客さんによる古本入門 漱石全集を買った日 山本善行×清水裕也(対談)
- 暮しの手帖1971年夏号
- 八年後のたけくらべ 領家髙子(著)
- キャパとゲルダ ROBERT CAPA & GERDA TARO ふたりの戦場カメラマン EYES OF THE WORLD マーク・アロンソン&マリナ・ブドーズ(著)原田勝(訳)
- ウルスリのすず SCHELLEN-URSLI ゼリーナ・ヘンツ(文)アロイス・カリジェ(絵)大塚勇三(訳)
- まことに残念ですが… ROTTEN・REJECTIONS 不朽の名作への「不採用通知」160選 アンドレ・バーナード(編著)木原武一(監修)中原裕子(訳)