時間はどこから来て、なぜ流れるのか?(BLUE BACKS)
唯一面白かったのは、バッターがボールを打ち返す際の脳内反応に関する実験とインタビューの話題。(後述) そもそも間違って店頭購入した本。ブルーバックスから出た、ぶっ飛んでると噂の時間論の本を買うつもりだったのに、タイトル忘…
唯一面白かったのは、バッターがボールを打ち返す際の脳内反応に関する実験とインタビューの話題。(後述) そもそも間違って店頭購入した本。ブルーバックスから出た、ぶっ飛んでると噂の時間論の本を買うつもりだったのに、タイトル忘…
扉書きには「物名歌と折句にこめて二二三名の詞友に餞る」とあるが、二二三の歌がどれもこれも超然の境にいざなってくれるほど言葉ひとつひとつが撰び抜かれている。おあそびの折句ではない。 ただ、同名登場が二箇所あって、まさかの同…
圧巻は桐野夏生さんによる、新作『日没』をめぐる武田砂鉄さんとの対談。桐野さんは自分たちの努力もむなしく「十五年ぐらい前から、小説が人に及ぼす影響力が著しく低下したと感じています」と発言。読者というか社会が変質してきたこと…
令和2年5月発行の23刷に掛かっている帯は、今が旬の上白石萌音さんの顔写真入り推薦文。これで買う人も多いんだろうなと思いつつ、わたしは表紙絵のシンプルなのに見つめてしまう「何も書かれていない本」に吸い寄せられて買いました…
ことしの中秋の名月は10月1日らしい。 日本人らしい「月」の表現を探したくなるたびに取り出す雑誌。2008年に出た『日本の歳時記』シリーズの一冊。今や歳時記はWEBにも溢れているのに、紙のほうが落ち着くのは歳のせいで…
テーマそのものには興味ないが、といっては著者に失礼かもしれんのに、言っちゃおう、そのまま。 ことの舞台が津軽だったから起こった事案なのだ。東京なら無かった。方言の威力だ。てことは、様々な分野において、標準語ベースでな…
列伝はもともと大好きなジャンルなのだが、岩波文庫のシリーズは表紙のデザインに惹かれる。しびれるほどに。装幀をされている杉松欅さんというお方のことが気になって仕方ない。 樹木尽くしは本名? 時間を見つけてもっと探索しようと…
朝の連ドラにしてほしい(とも思うし、しないほうが遺思に添うのかとも考える)くらい赤裸々な、有名作家の半生内面史。 時代小説の名手藤沢周平さんは生来寡黙だったようだが、日々の心の声、叫びを胸の内にしまって生きておられた最…
昨日の今日で、さっそく大森先生の本を探しに、近所の古本屋へ行けば、あった! 何十年ぶりで再会しても大森荘蔵先生のことばは一々深度が違うのです。 哲学的問題を日常レベルの場に引きずり落して論じて魅せる、これぞほんものの哲学…
「想定外」という言葉はイヤな感じ、と率直に訴えるベテラン科学女史の悔悟と提言そして警告の書。 自然とはそもそも想定が成立しない世界なのだから、おのが失敗を想定外ということは許されないと断じる。 東日本大震災の2年後に、科…