
(図書館ラベルが強烈、なのは慣れた。)それ以上にインパクトあるタイトルと、想像力を掻き立てる表紙デザイン。察するに、無いはずの四号室の物語かなとの妄想は妄想だった。古いアパートを舞台に繰り広げられる、(ある意味)時空小説。ネタバレ解説を読んでからでも充分愉しめる作品になっている。アパートの一室(五号室)そのものが主人公ともいえるし、繰り返し読んでみる楽しさも(50歳以上なら尚更)ありそうだ。1970年代以降の日本の庶民カルチャーが満載で、非常になつかしく「そうそう、そんなTV見てたな」「たしかに流行っていたなあ」と人生を振り返りつつ、その時代その時代の空気感が蘇ってくる。当然のこと、読者であるはずのわたしも気がつけば五号室の住人の知り合いとして作中に佇んでいるのだ。
ちなみに作者の長嶋有さんは1972年生まれ。
最近の読書10冊(予定を含む)
- 縄文を創った男たち~信長、秀吉、そして家康~(上巻)by さくや みなみ (著), みづ (イラスト)
- 古い玩具 : 福田晋雑文集
- 風の生活 kaze no kurashi(佐々木幹郎詩集)
- 江古田文学63号●特集「天才 左川ちか」●日本大学藝術学部 発行
- お葬式 死と慰霊の日本史お葬式 (著)新谷 尚紀
- 内なるゲットー Le Ghetto intérieur (著)サンティアゴ・H・アミゴレナ(訳)齋藤可津子
- 森鷗外:於母影研究 (慶応義塾大学国文学研究会/編)
- マルジナリア(著)エドガー・A・ポオ(訳)吉田健一(創元選書135)
- 宝石の国 第1巻(アフタヌーンコミックス)
- 【続編/第3回を読む】Momo ミヒャエル・エンデ(NHK 100分で名著)



