世界の名詩を読みかえす 飯吉光夫(訳・編集)葉祥明・唐仁原教久・東逸子・田渕俊夫(絵)

飯吉光夫さんってやっぱり凄いよ。ドイツ詩人を中心に米仏の名詩を選りすぐり、すべて初心者向けに平易で親しみやすいトーンに訳し直した、詩鑑賞の入門書。先生はパウル・ツェランが専門でかれの詩作ほとんど訳しているというのに、かれには微塵も触れない。(難解とされるからだろう。)唯ただ、ひとりでも多くの人に優れた詩編に触れて欲しいとの”詩愛”の極みか。しかも挿絵は、詩人によるイメージの差異を楽しめるようベテラン4人で分担してもらう編集力。

  • 唐仁原教久(ヘッセ、ケストナー、ブレヒト、グラス)
  • 東逸子(ボードレール、ランボー、カフカ、ホイットマン)
  • 葉祥明(リルケ、ハイネ、そしてカバー・扉・目次画)
  • 田渕俊夫(ゲーテ)

おお、わたしは難しくても飯吉光夫先生訳のパウル・ツェラン作品が読みたいぞ。