最近、女らしさとか学校制服を話題にしたばかりなのでタイムリーな新刊に遭遇で期待大。久しぶりぶりの図書館に感謝。目次を見ただけで、学校制服問題を余すところなく論じきっているやに窺える。
- 第一章 制服モデルチェンジの論理
- 第二章 制服誕生の舞台裏
- 第三章 制服自由、伝統校の矜持
- 第四章 制服復活で学校リニューアル
- 第五章 制服を作る側の戦略
- 第六章 制服の思想
実にたくさんの高校の実例とその校長や教諭等の声、少なからず学校史を紹介しているのは凄い。ただ、極めて残念な事実が発覚していることは強調しておかねばならない。本文を引用する。
今回、たいへん驚いたことがある。制服自由化高校、制服復活高校のリスト(第三章.第四章)を作成するにあたって、全国の学校に制服の有無、制服の種類を問い合わせたところ、回答拒否がいくつかあった。「職員会議ではかって決めます」という信じがたい対応もある。これら取材拒否、調査回答拒否は圧倒的に公立高校が多かった。(中略)こんなことで、生徒に「主体的に判断」する力を身につけさせることができるのか、と皮肉を言いたくなる。
嗚呼、先日ツイッターで呟いたばかりなので参考にここにも記録しておく。
《参考》新高校学習指導要領の問題点
- 映画にしなければならないもの(INTERVIEW)瀬々敬久・佐藤健・阿部寛/キネマ旬報2021年10月上旬号
- 小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌/回顧展公式カタログ兼書籍
- シンポジウム「明日に向けて、何をどう書いていくか」日本児童文学者協会2021公開研究会/案内リーフレット
- 「ぞうもかわいそう」再びー『かわいそうなぞう』の虚偽(筆)長谷川潮/『日本児童文学』2021年9・10月号特集「伝える」を問い直す
- レイシズムを考える(編)清原悠
- 咀嚼不能の石(筆)古矢旬/『図書』岩波書店定期購読誌2021年9月号巻頭
- 読書の敵たち(筆)大澤聡/『図書』岩波書店定期購読誌2021年9月号所収
- 宵の蒼(著)ロバート・オレン バトラー(訳)不二淑子/「短編画廊 絵から生まれた17の物語」所収 (ハーパーコリンズ・フィクション)
- 木村素衞――「表現愛」の美学 (再発見 日本の哲学)(著) 小田部胤久
- たまごのはなし(作・絵)しおたにまみこ