パウル・ツェラン詩集

遂に読んだパウル・ツェランの詩集。苦悶に生きた忍辱の化身の作品におどろくほど登場する「石」というモチーフ。ぼくら石たち・・・

代表的な詩の前半を記し置く。題して「斜面」

ぼくのかたわらにきみは生きる、ぼくとおなじようにーー
夜のおちくぼんだ頬のなかの石となって。

おおこの斜面、恋人よ、
ぼくらはここをやすみなくころげおちる、
ぼくら石たちは、
川床から川床へと。
ころがるたびにまるくなりながら。
(後略)

 

 

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