言語が思考をけっていするのか。かねてからの流的見解に真っ向否定する明かされるんだけれど、よくもまあこんなに多角的に論証してくれたなあ。素人目にその真偽のほどはわからないが、読んでて愉しい。
そのたのしさは目次を眺めるだけでも伝わるんじゃないかな。
::目次::
プロローグ 言語と文化、思考
●Part(1)言語は鏡
◎第1章 虹の名前
>>ホメロスの描く空が青くないわけ
◎第2章 真っ赤なニシンを追いかけて
>>自然と文化の戦い
◎第3章 異境に住む未開の人々
>>未開社会の色の認知からわかること
◎第4章 われらの事どもをわれらよりまえに語った者
>>なぜ「黒・白、赤…」の順に色名が生まれるのか
>>単純な社会ほど複雑な語構造を持つ
●Part(2)言語はレンズ
◎第6章 ウォーフからヤーコブソンへ
>>言語の限界は世界の限界か
◎第7章 日が東から昇らないところ
>>前後左右ではなく東西南北で伝えるひとびとの心
◎第8章 女性名詞の「スプーン」は女らしい?
>>言語の性別は思考にどう影響するか
◎第9章 ロシア語の青
>>言語が変われば、見る空の色も変わるわけ
エピローグ われらが無知を許したまえ