これぞ短編って感じの傑作。小学生の日常に、未確認飛行物体が登場するにもかかわらず、それは本題でないから謎のままスルーし、身近に自傷行為者がいるのも事実として存在するだけでそれ以上の展開も詮索もしない。小学生が同級生や、また家族とのリアルなやりとりで、目の前に起きた難題(当事者にとっては事件!)に向き合っていく爽やかな物語だ。こどもの目線から世界を観れば(実は大人も同じなんだが)謎が溢れ、不安を予感させる出来事もまた山積。それでも、目一杯、今を生きようとしているのは、嗚呼うらやましい世界であ~る。だから児童文学は愉しい。
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