twitterで羊の本屋@hitujinohonya さんが紹介されていたのが心に残って、図書館の倉庫に眠る一冊を出してもらった。羊の本屋さんは子どもに向けて「助けは求めて」と言うことがしっかり書かれている本だと仰せだが、幼い5歳のリサベットちゃんが助けを求めて叫ぶシーンに、絵は無いのだ。その場面でわたしは思ってしまった。わたしは(羊の本屋さんみたいに)幼児の気持ちになって読む心も亡くしてるし、そのシーンを描かないイロン・ヴィークランドさんの思いも汲み取れない、ただのオヤジなんだなあ、と。
でも敢えて記録しよう。絵本好きといいながら、子どもの気持ちを忘れてしまっていることに気づかせてもらえたことは、きっと幸いにちがいない。ありがとう。アストリッド・リンドグレーンさん、イロン・ヴィークランドさん、そして羊の本屋さん!
最近の読書10冊
- サン=テグジュペリ Saint-Exupéry R.M.アルベレス(著)中村三郎(訳)1998年改訂版
- においのカゴ 石井桃子創作集 大西香織(編集)
- 日本美術のことばと絵 玉蟲敏子(著)角川選書571
- 考える江戸の人々 自立する生き方をさぐる 柴田純(著)
- だまされ屋さん 星野智幸(著)
- 日本幼児史 子どもへのまなざし 柴田純(著)
- 雪の森のリサベット アストリッド・リンドグレーン(作)イロン・ヴィークランド(絵)石井登志子(訳)
- 子どもらしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2021年2月号/らしさについて考える③)
- ブリキの卵/この世は少し不思議 恩田陸(著)「タマゴマジック」所収・河北新報出版センター発行
- 分断を超えるハンセン病文学の言葉(執筆)木村哲也(『図書』岩波書店定期購読誌2021年2月号)