絵本と分類されるけど、これはNEWYORK近代美術館の子供向け案内本。主人公ぼくが友達あぁとくんを探しに出掛けたら、アートを紹介されまくるという展開で美術館の作品に遭遇しまくるストーリー。ヴィンセント・ファン・ゴッホの星月夜を見ては「とても、ドキドキする、というか。」と感想をのべる程度だし、サルバドール・ダリの記憶の固執のまえでは「金時計にむらがる アリたちのむれは、いったいどうしたって いうんだい? それに、ここの時間は でたらめじゃないか。まったく。」と率直な疑問も。
こんな調子で絵画の他に写真やビデオ・映画・彫刻・建築もならぶだけ? と思ったら、巻末には絵本収録の作品の作品名・作者・作品仕様・所蔵元が列記され、クレジットが原文(英語の儘)載せてある。もはや単なる絵本じゃない。関心を持つこどもがあることを想定して「どうぞ、ご説明くださるようおねがいします」と結んである。願わくは、日本でも各地の美術館や博物館をテーマにこういう絵本っぽい案内本が続々出ると大人も子供も楽しいとおもう♪
- 春の宵(著)クォン・ヨソン(訳)橋本智保/韓国女性文学シリーズ4
- アジの味(著)クォン・ヨソン(訳)斎藤真理子(頭木弘樹編『絶望書店』所収)
- ゆるく考える(著)東浩紀 (河出文庫)
- 他所者の神戸(執筆)尾原宏之(『図書』岩波書店定期購読誌2021年6月号)
- 実力も運のうち 能力主義は正義か? マイケル・サンデル(著)鬼澤忍(訳)
- 「僕ら」の「女の子写真」から わたしたちのガーリーフォトへ 長島有里枝(著)
- 未確認ハンバーグ弁当(作)日向理恵子/日本児童文学2021年5・6月号
- 雲と空のはざまで(執筆)大河原 愛(『図書』岩波書店定期購読誌2021年5月号/巻頭)
- お探し物は図書室まで 青山美智子(著)さくだゆうこ(羊毛フェルト)写真(小嶋淑子)装丁(須田杏菜)
- 三の隣は五号室 長嶋有(著)中公文庫