週刊誌ネタも週刊誌だから楽しめるということがよく分かった。1冊の本にまとめて連続一気読みしたら、ウザい! というのをごまかすように、結論めいた「おわりに」の最後にオルテガの言葉を延々引いてみせているのはある意味、巧い、かもしれないが。
あえて1点だけ記録しておこう。
橋本徹(元大阪府知事)のプロフィールとして「タレント・弁護士」と表記しているのは悪意に満ちていると思う。弁護士を先に挙げるのが許せなかったのかなあ。
最後に。大衆の代弁者として無能な政治家などをバカよばわりしとおしているつもりの著者もまた、案外「無責任な人たち」の側の人間に見えてきてしまうのは哀れ。
最近の読書10冊(予定を含む)
- EREWHON エレホン サミュエル・バトラー(著)武藤浩史(訳)
- 失われた芸術作品の記憶 ノア・チャーニイ(著)服部理佳(訳)
- 問いかけるアイヌ・アート 池田忍(編)五十嵐聡美・貝澤 徹・小笠原小夜・吉原秀喜・高橋 桂・中川 裕・山崎明子・池田 忍(著)
- 撤退の時代だから、そこに齣を置く(執筆)赤坂憲雄(『図書』岩波書店定期購読誌2021年1月号/往復書簡「言葉をもみほぐす」最終話)
- 絵本の本 中村柾子著
- 藤井聡太 すでに棋士として完璧に近い(谷川浩司筆・文藝春秋2021新年特別号所収)
- 石たちの声がきこえる マーグリート・ルアーズ(作)ニザール・アリー・バドル(絵)前田君江(訳)
- 国旗のまちがいさがし 苅安望(監修)
- ひみつのビクビク フランチェスカ・サンナ(作)なかがわちひろ(訳)
- あしたはきっと デイヴ・エガーズ(文)レイン・スミス(絵)青山南(訳)