どうしてだか気になる絵本作家レイン・スミスの絵に引き寄せられて鑑賞した絵本。かれの描く少年はいつも、絶対に満面の笑みとか天真爛漫ではない、陰の部分をひきずっている。そこに大人は惹かれるのかも。背景・風景の色彩に魅せられるひとも多いだろう。明るい世界のようでいて陽気一辺倒じゃない配色の妙が空想と現実を股に掛けている風で、また印象的。
あと、原題のストレートな感じより邦訳の余韻がいいな。やっぱり日本人であることが嬉しくなる。
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