風邪引いて発熱してるときに手に取る本ではない。硬質でなおかつ600頁ちかくあるような本を。でも読みたくなるんだから仕方ない。(当然ながら読み切る体力は無い。だから本書のレビューはいずれまたあらためて、記したい。特に歌謡論なんかは。)
吉本の南島論のはじまりは沖縄の本土返還前後だったようだ。つまり政治的な問題をもっと根源的、多角的に都市論と相対化して俯瞰する試みで、彼は晩年まで南島論にこだわりつづけ書き連ねた。が、本書の刊行(2016年)を見る前に亡くなった。
今(2017年)読んでも古くない。日本人として日本国なるものを考えたり論じたりするには、全南島論に目を通しておきたい。
参考までに、刊行時に琉球新報の文化面に載った紹介文をリンクしておく。https://ryukyushimpo.jp/news/entry-287984.html