虚しさ哀しさばかりが残る中高年の末路。著者あなたは何を視ているのでしょうかと、寄り添いたくなる読後。それが端から狙いだとしたら途轍もない大作家なのだと想う。添付の著者近影のまなざしもそれを考えさせてくれる。韓国は、日本の文学界より先を行っているのかもしれない。日に日に進む高齢化・低成長社会の哀しみの一歩先を。そうなんですよねえ、フィクションの力で、有りもしない希望を見せる時代は終焉を迎えるべきなのかもしれない。(その上で意味のある人生を問うところに、人は目覚めなければ・・・)
最近の読書10冊(予定を含む)
- サニーちゃん、シリアへ行く 長有紀枝(文)葉祥明(絵)黒木英充(監修)
- 江戸の空見師 嵐太郎 佐和みずえ(著)
- その白さえ嘘だとしても 河野裕(著)階段島シリーズ第二作 新潮文庫書き下ろし
- indigo+ 赤崎チカ(著)Time is Art シリーズⅢ
- 古書店主とお客さんによる古本入門 漱石全集を買った日 山本善行×清水裕也(対談)
- 暮しの手帖1971年夏号
- 八年後のたけくらべ 領家髙子(著)
- キャパとゲルダ ROBERT CAPA & GERDA TARO ふたりの戦場カメラマン EYES OF THE WORLD マーク・アロンソン&マリナ・ブドーズ(著)原田勝(訳)
- ウルスリのすず SCHELLEN-URSLI ゼリーナ・ヘンツ(文)アロイス・カリジェ(絵)大塚勇三(訳)
- まことに残念ですが… ROTTEN・REJECTIONS 不朽の名作への「不採用通知」160選 アンドレ・バーナード(編著)木原武一(監修)中原裕子(訳)