装丁と写真と「?」の吸引力にヤラレた。すぐには羊毛フェルトと判らなくて思わず顔を近づけた。(それでもわからず頁を繰ると)さくだゆうこさんの名前とともに、そう書いてある。で、即買いして、読み進めたらフェルト作品はりっぱな登場人物(いや登場フェルト)たちじゃ♪
図書室司書さんが主人公かと想像したら、強烈キャラではあるが出番は少なめ。キーパーソンではあっても、主人公は連作五章のそれぞれに設定されてある、悩める人びと。あとはわたしの単なる思いつきだが、以前映画で見た『深夜食堂』(店主役は小林薫さんだった)を舞台装置とした温かいドラマと相通じる匂いがした。
話は戻って、さくだゆうこさんの作品は凄いなあと彼女のウェブサイトを鑑賞しつつ改めて念う。
最近の読書10冊(予定を含む)
- EREWHON エレホン サミュエル・バトラー(著)武藤浩史(訳)
- 失われた芸術作品の記憶 ノア・チャーニイ(著)服部理佳(訳)
- 問いかけるアイヌ・アート 池田忍(編)五十嵐聡美・貝澤 徹・小笠原小夜・吉原秀喜・高橋 桂・中川 裕・山崎明子・池田 忍(著)
- 撤退の時代だから、そこに齣を置く(執筆)赤坂憲雄(『図書』岩波書店定期購読誌2021年1月号/往復書簡「言葉をもみほぐす」最終話)
- 絵本の本 中村柾子著
- 藤井聡太 すでに棋士として完璧に近い(谷川浩司筆・文藝春秋2021新年特別号所収)
- 石たちの声がきこえる マーグリート・ルアーズ(作)ニザール・アリー・バドル(絵)前田君江(訳)
- 国旗のまちがいさがし 苅安望(監修)
- ひみつのビクビク フランチェスカ・サンナ(作)なかがわちひろ(訳)
- あしたはきっと デイヴ・エガーズ(文)レイン・スミス(絵)青山南(訳)