どうしてだか気になる絵本作家レイン・スミスの絵に引き寄せられて鑑賞した絵本。かれの描く少年はいつも、絶対に満面の笑みとか天真爛漫ではない、陰の部分をひきずっている。そこに大人は惹かれるのかも。背景・風景の色彩に魅せられるひとも多いだろう。明るい世界のようでいて陽気一辺倒じゃない配色の妙が空想と現実を股に掛けている風で、また印象的。
あと、原題のストレートな感じより邦訳の余韻がいいな。やっぱり日本人であることが嬉しくなる。
- 春の宵(著)クォン・ヨソン(訳)橋本智保/韓国女性文学シリーズ4
- アジの味(著)クォン・ヨソン(訳)斎藤真理子(頭木弘樹編『絶望書店』所収)
- ゆるく考える(著)東浩紀 (河出文庫)
- 他所者の神戸(執筆)尾原宏之(『図書』岩波書店定期購読誌2021年6月号)
- 実力も運のうち 能力主義は正義か? マイケル・サンデル(著)鬼澤忍(訳)
- 「僕ら」の「女の子写真」から わたしたちのガーリーフォトへ 長島有里枝(著)
- 未確認ハンバーグ弁当(作)日向理恵子/日本児童文学2021年5・6月号
- 雲と空のはざまで(執筆)大河原 愛(『図書』岩波書店定期購読誌2021年5月号/巻頭)
- お探し物は図書室まで 青山美智子(著)さくだゆうこ(羊毛フェルト)写真(小嶋淑子)装丁(須田杏菜)
- 三の隣は五号室 長嶋有(著)中公文庫