「猫はわがままの専門家だからね」この台詞を聞いてから、ものがたりの世界に入れた、気がする(のは昨日の猫の本のせいかも知れないけど)。あたかもVR世界に迷い込んだ少年少女の青春群像劇かなと傍観するように読み進めていたが、それよりも東洋的、仏教的な時空間、末那識・阿頼耶識の共振性をイメージするようになった時には読者のわたしもそこに居た。
読む前は、表紙イラストがアニメ過ぎるなと感じていて、おじさん読者には不向きかなと、最後まで読みきる自信なんて無かったのに、読み終えてからこの絵を見たら、さすがの絵画に見えて、自分の眼を疑った。不思議。「階段島」シリーズ第一作を堪能したから、第二巻を買いにいこうと思う。(ちょいと遠い本屋さんだったので、次回行くまで、ありますように。本も店も。)
- EREWHON エレホン サミュエル・バトラー(著)武藤浩史(訳)
- 失われた芸術作品の記憶 ノア・チャーニイ(著)服部理佳(訳)
- 問いかけるアイヌ・アート 池田忍(編)五十嵐聡美・貝澤 徹・小笠原小夜・吉原秀喜・高橋 桂・中川 裕・山崎明子・池田 忍(著)
- 撤退の時代だから、そこに齣を置く(執筆)赤坂憲雄(『図書』岩波書店定期購読誌2021年1月号/往復書簡「言葉をもみほぐす」最終話)
- 絵本の本 中村柾子著
- 藤井聡太 すでに棋士として完璧に近い(谷川浩司筆・文藝春秋2021新年特別号所収)
- 石たちの声がきこえる マーグリート・ルアーズ(作)ニザール・アリー・バドル(絵)前田君江(訳)
- 国旗のまちがいさがし 苅安望(監修)
- ひみつのビクビク フランチェスカ・サンナ(作)なかがわちひろ(訳)
- あしたはきっと デイヴ・エガーズ(文)レイン・スミス(絵)青山南(訳)