石原忍の生涯―色盲表とともに五十年 (講談社学術文庫 (630))

銀海の巨星。初めて知った尊称だが、表紙絵のデザイン画をしらない人はないだろう。先週見た最新の色覚異常検査表の生みの親、石原忍さんの末永く伝承したい偉業と人徳がコンパクトにまとめられている。忘れてならないのは、世界的功績もさることながら、晩年、伊豆の村医として村と村民のために、はたまた全国から押し寄せる患者のために粉骨砕身された医道への情熱であろ。1963年逝去から、没後57年。著者もまた師の学恩に浴した一人で発刊当時(1984)は日本眼科医会会長。縁故の医学生にはぜひとも贈呈したい一冊だ。

 

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