奥方様は仕事人 (光文社時代小説文庫)

近年、女性刑事ものを書いている小説家六道慧さんが、一時こういう時代ものも書いていたんだね。本作はシリーズの第一作だが、時代劇一条で書き連ねたベテランかと思うくらいの筆致は小気味よい。女性の活躍社会を(口先で)謳う平成の世にふさわしい作でもあり、それでいてやっぱり奥方様の顔がオモテの顔というあたりが、どこまでも日本的。(批判じゃないよ、わたしはこの手の時代劇は好き。)

このシリーズは映像化されてないんだろうなあ。実写なら、どの俳優がお似合いだろうと考えつつ読むのも愉しい。

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※(訂正)六道さんは本作よりも前に時代人情小説を多作されていた。失礼しました。

 

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