E.S.ガードナー作品のなかでも弁護士ペリー・メイスンが活躍する記念碑的ミステリー第一作がこれ。作者自身が元弁護士として実に的確な法廷描写をしていることで有名。
邦訳としては何人目かの砧(きぬた)一郎訳本で昭和29年刊。定価150円。
【所感】
古本屋でみっけた時は、すこし興奮した。税抜き1,500円でも安い。ストーリーが会話を中心にして実に軽妙にずんずん動いていくので、ちっとも古さを感じさせない。
巻末の解説は、かの江戸川乱歩による。
この訳本が出版された時、ガードナーはメイスン物の42作目『緑色の目の女』を発表していた。
関係があるのか無いのか知らないが、梓みちよの歌に『ビロードの爪』がある。
【評価】★★★★☆