石牛志 山本友一歌集(現代歌人叢書7)

明治43年生まれの歌人山本さんは、60歳で自らの人生を回顧して「石牛の歩み」と称された。歌それぞれに喜怒哀楽が滲んではいるが、どれもこれも明確な一言では言い換えられない独特の匂い、内向きの声のようなものを漂わせている。

収められてある、昭和42年刊行の歌集『九歌』の題号はどういう意味なんだろう。
そのなかに、お気に入りがある。

暇とはいきどほるためにあるのかと思はむばかり時代を憎む

わたしには、令和の現代短歌として響いた。

 

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