でも、この本は出会えて良かった。超おすすめ。
といっても今は亡き白州正子が好きな人に限るだろうけど。
花供養は多田富雄さんが、お能の名手でもあった白州正子さんを追悼して創った能作品。完成された作品だけだったら門外漢に面白みはわからないだろうが、本書はこの作品ができあがるまでの過程を白州・多田の対談や関係者のエッセーなどをまじえて編集してあって、実に興味深いものに仕上がっている。
ちなみに多田さんの本業は免疫学者。東大の名誉教授。その本業があってこその対談の深みもまた読み応えがある。