前年の作品は翻訳地獄なんて謳っていたが、ほんとは翻訳天国だったんだね。宮脇孝雄さんはこれまでの名著の翻訳書の微に入り細に入って、意味不明の訳語の深層をさぐったり、誤訳ねたを明かしたり、その業界の裏話満載なんだが、それは先輩蔑視でもなければ自己顕示でもない。翻訳業がいかにむつかしいか、でも、その分、いかに愉しいかを語っているのだ。この本に紹介された名著をもういちど読み返してみようって気にさせる佳作。ありがとう。
ただいまテスト中
はかり知れない色の重なりを感じさせる人がいる。私には表面をけずったときに現れる色があるか。
『うたうかたつむり』野田沙織詩集あとがき
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