文字が降り積もる街。摩訶不思議な設定の世界にすいこまれて、先の見えない不安にこころがざわつく。読み終えて気が付けばその世界のただなかに放置された自分が居る。
強いて不満をいえば、(こんなこというのはきっとわたしだけだろうけど)表紙のタイトル文字が蒼いこと。物語にでてくる文字は黒いのに。(百も承知のデザインと言い返されるのがおちかな。)
内容紹介
どこからともなく降り積もる“文字”が日常を脅かしてゆく。家が、街が、やがて文字に埋もれ……表題作「文字の消息」。