僧侶 (吉岡實詩集)

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 吉岡實さんの詩集としてはおそらく珍しい写真で構成された装幀。トラピスト男子修道院という、割と有名な施設の窓と木靴型らしい。はじめて見た時は、有名な、四人の僧侶の詩になぞらえて四人分の靴があるのかと思ったが、靴本体ではなく木製の靴型とのこと。この写真だけで充分シュールさが伝わってくる。

外界でもなく、内面でも無い、境界としての窓。そして、歩く足でも無く、履く靴でも無く、歩くための靴以前の靴型。その存在意義を熟慮するのを拒むかのように、怒濤の如く押し寄せる言葉の嵐に圧倒されてしまう。何度読んでも、これほど押しの強い詩は知らない。

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