佐藤春夫詩集 (シリーズ"青春の詩集"第9巻)西脇順三郎編

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(書類の隙間から出てきた古書。)巻末の索引がしゃれている。詩のタイトルではなく、冒頭1行目を50音順に配列してある。ほぼ暗誦するほどでなければ役に立たない気がするが、おもしろい。

購入した時に付けたと思しき付箋が2箇所あったのだが、見慣れぬことば(ふりがな)に付けたらしい。1箇所は、「昨(きぞ)」

裄丈は昨のままぞも/わが心昨のままぞも、/憂れたくも痩せ給へりや/憂れたくも肥え給へりや。[p.52~53 『秋衣篇その一』より]

もう1箇所は「麗日(うつひ)」と「如(な)す」

八ちまたの大路もせまく/飲食の仮屋むらがり/あぢきなのものこそにほへ/たもとほりかかるる野末を/麗日さす都ぞこれと/誰か見る/ああそこにして/尾花如す人の命を/まのあたり/路に凍死の骨無きや [p.156 『東京悲歌』より]

※東京悲歌は関東大震災のあとだろうか、それとも空襲のあとだろうか。

 

 

 

 

 

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