犬であるとはどういうことか―その鼻が教える匂いの世界

著者アレクサンドラ・ホロウィッツさんって面白い。認知行動学のプロとして、そこまで犬の嗅覚の研究にのめり込んでる人はないだろう。とりわけ愛犬2匹にまなびつつ自ら犬になろうとしている如き探究心はすごいし、嗅覚の世界にはおどろかされることばかり。

彼の曰く、「今の西洋医学に欠けているのは、診断のために匂いを嗅ぐのを教えることだ」。

ひとつ心配なことは、ペットとしての犬どもが嗅覚を喪失しつつあるという現実。その意味すら考えようとしない人間こそ危険な生き物だろう。

 

本書には匂いにまつわる文献が小説を含めて随所に出てくる。それらを読んで嗅覚を大切にする世界にはまってみたい。

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