日本妖怪考

この本は米国英語本の翻訳本なのだが、著者がよく使っている nation という語が文脈でさまざまな意味をあらわしていて、国、国家、国民、全国などさまざま。妖怪が nation と深い関係にあることが鮮明になったと、著者は訳者とのやりとりをもとに語っている。そんなところから「日本的」とは何かを考えられるとは。

内容紹介

妖怪はどこから生まれ、どこに行くのか? 捕まえようとすると、するりと手から逃れていく妖怪たち。日本人はその妖怪をどのように捉え、描き、表象してきたのか。江戸時代に編まれた百科事典や画集から、近代科学とのせめぎあい、文学や民俗学との関わり、そしてマンガなど現代メディアの中の妖怪像まで、日本の「妖怪文化」を縦横無尽に語りつくす。ニューヨーク出身のアメリカ人民俗学者による気鋭の妖怪論。〈シカゴ民俗学賞受賞〉

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