鳴雪自叙伝

幕末を伊予松山藩の武士として生き、明治になって政府官僚やがて常磐学舎(松山出身の東京学生寮)舎監など教育畑を歩みつつ、俳人としてはうんと若かった子規の弟子を志願して名を残した。それが鳴雪だ。

自叙伝は、とても明治の文章とは思えないくらい読みやすい現代文であることにおどろく。江戸勤番の時のいなか武士の日常などが克明にユーモラスに綴られていておもしろい。

 

末尾に列挙された句群のなかで、わたしが気に入ったのはこれ。

 

草分けて犬の墓にも詣でけり

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