1979年生まれの詩人を知った時にはすでに死後1年とは。読む前にそう知ったためだろうか、切なさを感じてしまうのは。否、まるで童謡のようなあどけなさを一杯拡げているのに、エンディングには、ちゃんと大人の女性が佇んでいるからなのだ。かたつむり色した(?)装幀にピンクの栞紐というのも作風にふさわしい。
お気に入りは、「ゆめのふね」。
きみを乗せた/舟がとおったら/ぼくは空で星をまくよ/大事にとっておいた/おりがみのキラキラを/全部つかって
きみが思わず/星に手をのばしたら/そっと/そうっとその手を/にぎってもいいかな
でも ね
できることなら/その舟に/きみとならんで星を見たい
最近の読書10冊(予定を含む)
- 迷子の魂(絵本)Olga Tokarczuk(作) Joanna Concejo(絵)
- 男らしさ(執筆)畑中章宏(『図書』岩波書店定期購読誌2020年12月号/らしさについて考える②)
- 杜甫の作った冷やし麺(執筆)興膳宏(『図書』岩波書店定期購読誌2020年12月号)
- 東洋堂古書目録 令和2年秋号
- しろいみつばち きくちちきの絵本(暮しの手帖Winter 2020-21 特別付録)
- 和歌史 なぜ千年を越えて続いたか(角川選書)
- おふろでちゃぷちゃぷ 松谷みよ子(文) 岩崎ちひろ(絵)
- 宮津昭彦集 自註現代俳句シリーズⅠ期16
- 永遠の緑 浅田次郎著 KEIBA CATALOG vol.18
- 英語発達小史(岩波文庫)H.ブラッドリ著 寺澤芳雄訳