赤黄男百句

敬愛する坪内稔典さんが中心になって出している、文庫版の俳句鑑賞百句シリーズの1冊。赤黄男の句集は希有で、はじめて読んだが詩の匂いがする。動植物がよく登場するが無季の多さがめだつ。たとえば・・・

密林の詩書けばわれ虎となる・・・(戦時中の句と知ったら少し見え方が違ってきた。)

花粉の日鳥は乳房をもたざりき・・・(ふしぎな取り合わせ。深読みしたくなる面白さ。)

零(ゼロ)の中 爪立ちをして哭いてゐる・・・(どんなシチュエーションなのだろう。重い。)

 

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