酒宴

吉田健一さんの文体がその嗜好性とともに好きだ。(単に酒好きの親近感ではない、と断じておこう。)酒の宴の話とて酒造り見学に発展して見事な蘊蓄が挿入されているし、酔い心地の世界が理性的に描かれる。また、アンデルセン童話のマッチ売りの少女を自分なりに改訂したいなんて言ってのけるあたりは、世界の文豪相手でも目じゃない感じ。

 

掲載の写真は、読んだ実物じゃないんだけれど、この初版本を見たいなあという願望で載せておいた。 

 

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