和歌史 なぜ千年を越えて続いたか(角川選書)
和歌に取り憑かれた研究者(だと思う)渡部泰明先生の、篤くて温かい和歌系譜談義は、知っていたつもりの歌人たちをそれぞれ和歌史の潮流の立役者として見事に配置してみせている。すごっ。映画に喩えるなら、大物俳優たちをみごとにキャ…
和歌に取り憑かれた研究者(だと思う)渡部泰明先生の、篤くて温かい和歌系譜談義は、知っていたつもりの歌人たちをそれぞれ和歌史の潮流の立役者として見事に配置してみせている。すごっ。映画に喩えるなら、大物俳優たちをみごとにキャ…
ひさしぶりに本屋の絵本コーナーをのぞいたら、いまどきのデザインタッチの本が並ぶ中に、この一冊だけ光り輝いていた(と見えた)。岩崎ちひろさんの存在感はハンパない。松谷さんも好きだが、岩崎さんの絵は思い出がありすぎて。。。 …
いかにも昭和一桁生まれの漢気いっぱいの句集。各句に添えられた文句がまた親父臭い。 脱け髪冴えすでに我が身のものにあらぬ(昭和23) 釘抜くや炎天に穴ひとつ増える(昭和24) 日に焦げて産毛が痒し桃と腕(昭和38) 雪深く…
昨日の読書で知った、ノルマン征服による英国の言語変化をくわしく学ぶべく手にした一冊。(古本屋さんてえらいと念う。同じ棚に並べてあるんだから、必然的に目に留まる。こういう本屋さんだからまた足を運ぶ。) 外国からの借入語につ…
1327年に Renulph Higden は「英語はフランス語によって堕落させられている」と述べ、その原因を「学校の児童たちが教室では英語ではなくフランス語で授業を受けさせられているせいだ」としている。 [p.57] …
(きょうの愛媛新聞読書欄には) そのタイトルにもかかわらず中身は極めて真面目な好著 [河野有理・東京都立大教授] とあるので早速読んだ。著者(トンボ学生服の会社の人)は大真面目でも、20年も路上観察してればやっぱり怪しい…
はじめてでも挫折しないらしいが、初心者でもなく熟練者でもない者にしてみれば、これ一冊だけではやりたいことが出来ないから、挫折しそう。(結局挫折しなかったのは本書のおかげというより、WordPressそのものの進化のおかげ…
大規模な辞典の初版編纂事業と聞いて苦労を察する人は多いだろうが、改訂版もまた尋常でない労苦年月が捧げられたことに関心を寄せる人はどれほどあるだろう(過去のわたしを含めて)。著者の祖父・松井簡治の編纂した『大日本国語辞典』…