世紀のラブレター (新潮新書)

他人のラブレターは、読まれる者より読む者が恥ずかしい。そんな中で、清々しくも悲痛な声する手紙は戦中の特攻隊員島尾敏雄と、出撃の島で恋に落ちた大平ミホの、出陣直前の往復書簡。終戦前日の出来事は、結果としては出撃なしとなり、夫婦となるのだが。

ともに小説家となるほどの才ありしも、極限の書簡は青年の純愛が痛々しいほど剥き出しで美しい。

 

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