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問いかけるアイヌ・アート 池田忍(編)五十嵐聡美・貝澤 徹・小笠原小夜・吉原秀喜・高橋 桂・中川 裕・山崎明子・池田 忍(著)

全国各地からアイヌに魅せられてきた造形作家ら8人の共著という大胆な企画に対してわたしは、アイヌという独特の文化の未来をどう開いたり変容させたりするんだろうという、やや懐疑的な興味を以て本書を開いた。でもそれは杞憂に違いな…

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撤退の時代だから、そこに齣を置く(執筆)赤坂憲雄(『図書』岩波書店定期購読誌2021年1月号/往復書簡「言葉をもみほぐす」最終話)

日本民俗学の再興者(と呼びたい、東北学の先覚)赤坂憲雄さんと気鋭の歴史学者藤原辰史さんの書簡対話最終回にふさわしい、時代の闇に光を差し込もうとする不屈の決意が充溢している。まずは、福島とそこに暮らす人びとがこの10年ふり…

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石たちの声がきこえる マーグリート・ルアーズ(作)ニザール・アリー・バドル(絵)前田君江(訳)

これは世界中の老若男女に読んでほしい、くらいの名作。思想的なことを措いて、とにかく美しい石、石、石、のアートだ。石を並べた絵の作者はシリアに生まれシリアに生きているアーティスト。シリアを追われた難民に思いを馳せ続けて作品…