読書 春の宵(著)クォン・ヨソン(訳)橋本智保/韓国女性文学シリーズ4 2021.06.21 junyo 虚しさ哀しさばかりが残る中高年の末路。著者あなたは何を視ているのでしょうかと、寄り添いたくなる読後。それが端から狙いだとしたら途轍もない大作家なのだと想う。添付の著者近影のまなざしもそれを考えさせてくれる。韓国は、日本の…
読書 アジの味(著)クォン・ヨソン(訳)斎藤真理子(頭木弘樹編『絶望書店』所収) 2021.06.17 junyo 2年前に読んだときは後に何も残らなかったのに、手話のことに少しばかり関心を寄せている今、読み返してるうちに胸が熱くなる自分にハッとした。声帯の手術をした元彼が、自分のことばを探している。 言葉ってさ、と彼が言った。「他の…