[2020/12/15記]
本門の意(こころ)は三世に経て在世滅後ともに下種(げしゅ)を顕す血脈なり。まず在世に約してこれを論ずれば爾前迹門脱益の本地を知らしむる時、久遠本地種子の妙法蓮華経を顕して一切諸仏菩薩人天等の下種はこの妙法なりと伝受する、これ下種相続の血脈なるべし。次に滅後に約してこれを論ずれば本門は一向滅後のためなり。開迹顕本して久遠本地の一妙を説き顕してこの一妙を滅後のため誘(いざな)うが本門八品の儀式なり。
私新抄第十三
※ 本門とは何か。法華経という経の部分名称とみれば、それは本門のこころではありません。まずは仏法の血脈に関わる「視点(のひとつ)」と定義してはどうだろうか。