今日(2020/12/18)の愛媛新聞にこの本のドラマ化が載っていて、読まなきゃ!と図書館に奔った。(衝動の理由って説明できないもんだ。)先崎学さんの闘病記は軽快ながらも、うつ病患者の「あるある」状態が例示され読み応えありだが、本書の目玉はお兄さんだろ。兄、としか登場しないが精神科医それも名言たっぷりで、棋士の弟をみごとに支えた立役者。
こちらがぐんぐん元気になってきてからは、知らない人が見たら、どう見ても兄のほうがうつ病患者に見えただろう。
こう紹介するほど、お兄さんは多忙で激務でぐったりしている。
兄からは連日ラインが来ていた。ほとんどは「必ず治ります」という短いものだったが、なによりそれが心強かった。
そんなお兄さんを支える信条がこれだ。
「究極的にいえば、精神科医というのは患者を自殺させないというためだけにいるんだ」
ドラマ化された映像を見る機会があれば、お兄さん役の演技に注目したいし、そのお兄さんの視点で本書をリメイクしてもらいたい気持ちだ。