軸足をずらす(和田まさ子詩集)

きらいじゃないです、ぬめっとしてたり、鼻につんときたりする、五感に接触してくるように感じる言葉たち。

一番お気に入りは(今日の気分では)「石を嗅ぐ」と題した一篇。

ほんの一部を抜き書きすると。。。

 

部屋はニンゲンの酸っぱいにおいで充満しているので

外に出て

見あげると

屋根は二枚の袖のかたちをしている

(中略)

わたしの片割れが出てくるのを待ちながら

黒い石を拾う

確かな重さがある

分身はこれかもしれない

石のにおいを嗅ぐ

 

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